マレーシアの魅力
2013年 04月 22日
KLでの生活も半年近くなります。
最近では、色々な面で落ち着き、慣れてくるにつれ、マレーシアの住みやすさを実感しています。
その理由を、外国人としての見地から考えてみると・・・。
移住を考える前まで、私にとってマレーシアは、とても印象の薄い国でした。
リゾートとしてのビーチも、観光としての都市としても、特にどうしても訪れたいと思うほどの強烈な魅力を感じることはありませんでした。
それは、今もあまり変わっていなくて、友人を呼びたくても、強くおススメできない自分がいます。
けれども今では、その無色感、インパクトのなさが、そのまま今の私にとっての魅力なのです。
多民族国家マレーシアの人は、外国人に対して、ほとんど反応しません。
自分の民族と他民族を区別することで、緩くつながり合い、存在してきている背景があるからか、外国人に対して寛容だと思います。
”差別はない、区別があるだけだ”と言うフレーズがあるらしいですが、本当にそんな感じです。
日本人に対しても、(ルック・イースト政策のお蔭か)親日的な人が多いように思います。
一方、政府は、とても賢くしたたかで、外国人や外国資本を歓迎して、流入しやすいよう敷居を低くしているように映ります。
巨大な外国人居住区建設したり、ディベロッパーの街づくりの中にインター校や病院を組み込んだりと、外部の人が移住したくなるようなプランをどんどん盛り込み、投資させ、自国の発展に貢献させようとしています。
言語の似ているインドネシア等からの移民労働者を受け入れ,、イスラム国家としてハラール認証で中東などからのムスリムの人たちに安心感を与え、旧イギリス連邦植民地として英語が広く通じる強みを生かして、欧米や豪州からのリタイヤ層を引き付ける。
また、街に飛び交うマンダリンは、中国人の移住を容易にするでしょうし、インド本国の人にも、言語や宗教面での基盤が揃っています。
その狭間で、マレーシア人は、好景気を謳歌し、高い幸福度(世界ランキング17位、日本は90位)を享受しつつ、上手に発展してきている国。
なんか、すごく他力本願気味なんですが・・・。
外国人が求めるものをいろいろ用意してあげて、積極的に移り住んだり、投資したりしてもらう、この謙虚さ(?)、そして強かさ。
スゴイなぁ~。感心してしまいます。
いろいろな国の人が行き交い、それぞれが欲しがるものが揃い、お互い干渉し合わず、ゆるさをエンジョイして暮らしている場所が、ここクアラルンプール。
異邦人として、暮らしにくい思いをすることがほとんどありません。
だから、私たち家族にとっても、すごく居心地が良いんです。
この懐の広さ、日本も見習ってほしいものですね。
”北風と太陽”のお話みたいにならないように・・・。